リコーの「GR Ⅲ」とキヤノンの「Powershot G7X markⅡ」のスペックと比較についてのまとめです。
リコーのGRシリーズはカメラ好きのフォトグラファー達に人気があり、最強のスナップシューターとの呼び声もある高級コンパクトデジタルカメラです。同じく高級コンデジでライバル機種となるキヤノンの「Powershot G7X markⅡ」も、シェア率では高級コンデジの中でトップという実績を誇ります。
今回はライバル機種である2台を比較しながら、リコー「GR Ⅲ」の魅力について解説します。
「Powershot G7XmarkⅡ」のレビューについてはこちらから⇒『【レビュー】僕がPowerShot G7 X markⅡを選んだ理由まとめ』
スペック比較表
GR ⅢとG7X markⅡのスペックの比較については以下のとおりです。
Canon G7X markⅡ | リコー GR Ⅲ | |
---|---|---|
センサーサイズ | 1.0型 | APS-C |
有効画素数 | 約2,010万画素 | 約2,424万画素 |
シャッタースピード | 1/2,000秒~30秒 | 1/4,000秒~30秒 |
ISO感度 | 125~12800 | 100~102400 |
連続撮影速度 | 約8.0コマ/秒 | 約4.0コマ/秒 |
モニター | チルト式 | 固定式 |
手ブレ補正機構 | 4段分 | 4段分 |
焦点距離 | 24-100mm | 28mm |
最小F値 | F1.8-F2.8 | F2.8 |
Wi-Fi | 〇 | 〇 |
Bluetooth | ✕ | 〇 |
タッチパネル | 〇 | 〇 |
内蔵メモリ | ✕ | 2GB |
ローパスフィルターレス | ✕ | 〇 |
内蔵ストロボ | 〇 | ✕ |
撮影可能枚数 (バッテリー性能) | 265枚 | 200枚 |
サイズ (幅×高さ×奥行き) | 105.5×60.9×42.2mm | 109.4×61.9×33.2mm |
重量 | 約294g(本体のみ) | 約227g(本体のみ) |
メーカー参考価格 | 75,384円(税込) | 121,500円(税込) |
2機種の主な違いはセンサーサイズとモニターとレンズの焦点距離です。
G7X MarkⅡの1.0型センサーに対し、GR Ⅲが一回り以上も大きなAPS-Cセンサーを搭載。センサーサイズが大きいのはボケ味表現や夜間撮影が得意というメリットがあります。
モニターはGR Ⅲが固定式で、G7X MarkⅡがチルト式を採用。ローアングル撮影のしやすさはG7X MarkⅡが有利になります。
レンズの焦点距離はGR Ⅲが28mmの単焦点なのに対し、G7X MarkⅡでは24-100mmのズームレンズを搭載。
描写性能や画質面では単焦点レンズが有利になる場合が多いですが、様々なシチュエーションに対応可能なズームレンズを搭載したG7X MarkⅡのほうが旅行や風景撮影時に便利に感じるでしょう。
GR Ⅲの魅力その1:ボディとセンサーサイズ
GR ⅢのボディデザインはGR Ⅱからほとんど変更が無く、胸ポケットにも入るというコンパクトさは健在。G7X markⅡとの比較では奥行きの差が約1cmもあります。
センサーサイズは高級コンパクトデジタルカメラの中でも大型のAPS-Cセンサーが搭載され、小さなボディサイズとは思えない高画質が期待できます。G7X markⅡに搭載されている1.0型と比較するとセンサーサイズは約3倍。有効画素数の多さもGRⅢに大きなアドバンテージがあります。
GR Ⅲの魅力その2:豊富な外部アクセサリー
コンパクトでシンプルなデザインのGR Ⅲですが、純正のアクセサリーは豊富です。
別売りの外部ストロボや外部ファインダーをはじめ、リングキャップなどを装着することで自分好みに様々なカスタマイズが可能です。21mm相当の画角になるワイドコンバージョンレンズを装着すればより広角な写真が撮れるようになり、単焦点レンズを補いながら表現の幅を広げることができます。
旅行や風景撮影で持ち出す場合はワイドコンバージョンレンズを一緒に持ち歩くことをオススメします。
譲れない改善点
一見優秀に見えるGR Ⅲですが、どうしても無視できない改善点が2つあります。
・バッテリー性能の物足りなさ
・高めの価格設定
1つ目のバッテリー性能については、前機種のGR Ⅱよりも撮影枚数が少なくなってしまっていることが気になります。これは有効画素数や手ブレ補正の向上に加えてBluetoothなどの機能が搭載されたことが影響しているのかもしれません。
また、価格に関してはコンパクトデジタルカメラとしては高価格帯の部類になります。単焦点レンズであることやコストパフォーマンスを考えると、カメラ初心者にはオススメしづらい機種という印象です。
これからカメラを始めるという初心者や旅行で色々な被写体を撮影したいという人には、ズームができてバッテリー性能の良いG7X markⅡのほうが満足できるはずです。
GR Ⅲに関する比較のまとめ
GR Ⅲの魅力を簡潔にまとめると以下のようになります。
・胸ポケットに入るコンパクトボディ
・APS-Cセンサーによる高画質
・個性が出せる豊富なアクセサリー
総合的にみてみると、GR Ⅱから大きな向上が見られるGR Ⅲはカメラを趣味とする人にとってはワクワクさせてくれる機種であることが分かります。ポケットに入れて気軽にスナップ撮影できるカメラが欲しい人にはちょうど良いサイズであり、サブ機として購入すれば必ず所有欲を満たしてくれるでしょう。
ただ、必ずしも一般大衆向けのカメラであるとは言えないので、あえて1台だけを所持するとすれば個人的にはG7X markⅡをおすすめしたいところです。
スナップシューターとしてはどちらの機種も十分優秀なスペックになっているので、画質にこだわるならGR Ⅲを、利便性を優先するならG7X markⅡをといったように使い分けることが大切です。
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