キヤノンがフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発売してからもうすぐ一週間が経とうとしています。
そろそろ購入した人たちがレビューや感想を語ってくれそうな時期になりますが、実際に使ってみなくてもライバル機種と比べてみるだけで購入のためのヒントとして色々と分かるものがあります。
そこで、今回はライバル機種として想定されるニコン「Z6」とソニー「α7Ⅲ」とスペック的にどれが買いなのかを比べてみました。
詳細スペック
EOSRをはじめとする3機種のスペックは以下のとおりです。
CANON EOS R | NIKON Z6 | SONY α7Ⅲ | |
---|---|---|---|
レンズマウント | RFマウント | Zマウント | Eマウント |
有効画素数 | 約3,030万画素 | 約2,450万画素 | 約2,420万画素 |
シャッタースピード | 1/8,000秒~30秒 | 1/8,000秒~30秒 | 1/8,000秒~30秒 |
ISO感度 | 100~40000 | 100~51200 | 100~51200 |
連続撮影速度 | 約8.0コマ/秒 | 約12.0コマ/秒 | 約10コマ/秒 |
視野率 | 100% | 100% | 100% |
モニター | バリアングル式 | チルト式 | チルト式 |
質量 | 約580g(本体のみ) | 約585g(本体のみ) | 約565g(本体のみ) |
スロット数 | シングルスロット | シングルスロット | デュアルスロット |
価格 | 256,500円(税込) | 272,700円(税込) | 248,270円(税込) |
あらためて並べてみると、3機種ともシャッタースピードが最速1/8000秒な点やファインダー視野率が100%だったりと、ハイアマチュア向けと呼べるほど十分なスペックであることが分かりました。
背面モニターはバリアングルだったりチルトだったりと分かれていますが、可動式である点を考えるとどのメーカーもこのクラスのフルサイズミラーレスカメラには使いやすさを求めているユーザーを意識しているような意図を感じます。
有効画素数についてはEOSRが頭一つ飛びぬけていて、他の2機種よりも有利という結果になりました。一方で、連続撮影速度ではEOSRが一番下と抑え気味となっており、スペック全体を比べてみると一長一短というのが正直な感想です。
実用性ではソニーが有利
様々なスペックを考慮していき、総合的に判断してみると3機種の中で最も実用性が高いのは恐らくソニーの「α7Ⅲ」です。
まず、3機種の中で一番軽く、一番価格が安いところ等が多くのハイアマチュアユーザーにとって魅力の一つとなっています。
それでいて、プロのフォトグラファーが仕事として写真撮影で用いることができそうな出し惜しみを感じさせないハイスペック。プロにとって重要視している記録媒体を、デュアルスロットにしているのは3機種の中ではα7Ⅲだけです。
また、シグマ社のマウントアダプターを取り付けることでキヤノンのレンズ資産を活かすこともできるので、キヤノンから乗り換える人が後を絶たないのはこれが一番大きな要因でしょう。
時代はミラーレスへ
キヤノンやニコンのフルサイズミラーレスカメラが登場したことで、カメラ市場はいよいよミラーレスカメラの時代に移行していきます。
フルサイズミラーレスカメラ市場はソニーが最も早く乗り込みましたが、本格的な戦いはまだ始まったばかりです。キヤノンやニコンは今後、フルサイズミラーレスカメラ用のレンズをどんどん増やしていくことを既に発表しています。
ソニーが独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場を守り切るのか、キヤノンとニコンが崩していくのか。
いずれにせよ、これからの各社の動向が僕たちの写真にどのような影響を与えてくれるのか今から楽しみです。