キヤノンユーザーからみたソニーα7Ⅲの3つの魅力

フルサイズのデジタルミラーレスカメラでいま最も売れていると言われているソニーの「 α7Ⅲ」。

噂では、プロのフォトグラファーでも多くの人がキヤノンやニコンなどから買い替えているとか。

デジタル一眼レフカメラの売上をミラーレスカメラが上回るようになった昨今、キヤノンが「EOS R」や「EOS RP」を、ニコンが「Z7」や「Z6」など続々とフルサイズミラーレスカメラを発売してきました。

それでも未だに人気を保っている「α7Ⅲ」の何がフォトグラファーを引き付けるのか。

今回はキヤノンユーザーである視点からソニー「α7Ⅲ」の魅力について解説していきます。

ニコンを含めたライバル機種同士の比較についてはこちら⇒『フルサイズミラーレスカメラ|EOSRとライバル機種のスペック比較

 

スペック比較表

キヤノンのEOSRとのスペックの比較は以下のとおり。

 CANON EOS R
SONY α7Ⅲ
レンズマウントRFマウントEマウント
有効画素数約3,030万画素約2,420万画素
シャッタースピード1/8,000秒~30秒1/8,000秒~30秒
ISO感度100~40000100~51200
連続撮影速度約8.0コマ/秒約10コマ/秒
視野率100%100%
モニターバリアングル式
チルト式
スロット数シングルスロットデュアルスロット
手ブレ補正機構
撮影可能枚数
(バッテリー性能)
ファインダー使用時:350枚
液晶モニタ使用時:370枚
ファインダー使用時:610枚
液晶モニタ使用時:710枚
シャッター耐久回数20万回10万回
質量約580g(本体のみ)約565g(本体のみ)
価格256,500円(税込)248,270円(税込)

魅力その1:バッテリー性能

EOSRのスペックと比較したなかで感じたα7Ⅲの魅力は、バッテリー性能が優秀なところです。

液晶モニタ使用時ではEOSRの370枚に対し、α7Ⅲは710枚と約2倍。一眼レフカメラと比較して撮影可能枚数が少ないミラーレスカメラでは予備バッテリーは必須です。しかしながら、同じミラーレスカメラでもここまで差があることには驚いてしまいました。

予備バッテリーの数が減るということは荷物が軽くなるだけでなく、撮影時のバッテリー交換でシャッターチャンスを逃すリスクが減ることを意味します。

魅力その2:デュアルスロット

ハイアマチュアからプロ向けのカメラに搭載されていることが多いSDカードのスロット数が2つあるデュアルスロット。ベーシックモデルであるα7Ⅲにも出し惜しみすることなく搭載していることは大きな魅力です。

特に慎重なデータ管理を行わなければならないプロのフォトグラファーにとってはリスク軽減という点で好まれるでしょう。

とはいえ、必ずしもデュアルスロットでなければ仕事で使えないというわけではありませんので、こちらは好みが分かれるところです。

魅力その3:5段の手ブレ補正

キヤノンのカメラと最も異なる点といえば手ブレ補正です。

スチール撮影時、キヤノンでは手ブレ補正機構をカメラボディではなく一部のレンズのみに搭載しているため、常に手ブレ補正の恩恵を受けられるわけではありません。一方、ソニーはカメラボディ側に手ブレ補正機構を搭載することでどのレンズを使用している時でも手ブレ補正の効果を発揮できるような仕様になっています。

α7Ⅲでは角度(Pitch/Yaw)・シフト(X/Y)・回転の5軸のブレを補正する光学式5軸ボディ内手ブレ補正といわれる機能が備わっています。これにより、望遠、マクロ、夜景など一般的に手ブレが起きやすい様々な撮影シーンでの補正効果が期待できます。

手持ち撮影が多いフォトグラファーからすれば、手ブレ補正の考え方だけで買い替えを検討するには十分な理由になるのではないでしょうか。

今回比較したカメラはこちら⇊

まとめ:ソニーα7Ⅲは総合力の高いカメラ

キヤノンユーザーからみたソニーα7Ⅲの魅力をまとめると以下のようになります。

・中~長時間の撮影に耐えるバッテリー性能

・プロを意識したデュアルスロット対応

・様々な撮影シーンで発揮される5段手ブレ補正

フルサイズミラーレスカメラにいち早く参入しただけあって、ソニーのカメラボディは他のメーカーよりも完成型に近づきつつあります。α7Ⅲをベーシックモデルとしながらも上位機種であるα9との差がほとんど無いようにも感じられ、かなり攻めている設計戦略といえるのではないでしょうか。

キヤノンのフルサイズミラーレスカメラも新たなボディやレンズの開発が噂されているので、今すぐ買い替えとはいかずに今後の展開に期待したいところです。

あわせて読みたい⇒『【初心者におすすめ】フルサイズミラーレスカメラEOS RPのスペック