キヤノン(Canon)のデジタル一眼レフカメラ『EOS 6D MarkⅡ』を実際に使用した感想についてのレビューです。
気軽に手に入るフルサイズセンサーの一眼レフカメラとして風景撮影や旅行などで大活躍している6D MarkⅡ。
使っていて感じたカメラとして優れている点や課題などについてをまとめながら「6D MarkⅡ」がどのようなユーザーにオススメできるのかをご紹介していきます。
手頃な価格に落ち着いて購入を検討する方も増えてきているので、今回は「6D markⅡ」についてまとめたいと思います。
詳細スペック
キヤノンのフルサイズ入門機として発売された初代6D の登場から約5年が経過し、二代目となる「6D markⅡ」は2017年8月に発売されました。
他のフルサイズセンサーの機種とのスペックの比較は以下のとおりです。
6D markⅡ | 6D | 5D markⅣ | |
---|---|---|---|
画素数 | 約2,620画素 | 約2,020画素 | 約3,040画素 |
映像エンジン | DIGIC7 | DIGIC5+ | DIGIC6+ |
質量 | 約685g | 約680g | 約800g |
連続撮影速度 | 約6.5コマ/秒 | 約4.5コマ/秒 | 約7.0コマ/秒 |
測距点 | 45点 | 11点 | 61点 |
視野率 | 約98% | 約97% | 約100% |
モニター | バリアングル式 | 固定式 | 固定式 |
画素数の向上や映像エンジンの刷新などもあり、先代からは順当な進化を遂げているようです。
しかし、初代6Dユーザーからすれば飛躍的とまでは言えないかもしれません。あえて大きな変更点を挙げるとすれば、モニターがバリアングル式になったことです。
これは実際に使用したことのある方ならわかると思いますが、ローアングルや様々な角度での撮影が楽に行えるので非常に便利です。
優れている点
上位機種である5D markⅣとの関係性ですが、Canonのマーケティングの都合上、スペックで劣るのは仕方ないというのが個人的な意見です。
とはいえ、6D markⅡが優れている点も幾つかあります。
バリアングルモニター
5D markⅣのライバル機に位置するNikonのD850はチルト式という可動式モニターを搭載しています。ミラーレス機なども含め、動くモニターを搭載する機種が増えてきているのでこれからカメラを始める方々にとって固定式は不自由に感じるかもしれません。
これからカメラを始める方や、自分の撮影方法を思い返してみて必要性が高そうだと感じる方にとっては優先的に検討しても良いかもです。
軽量化による携帯性
本体の質量の差は約115g。
一見わずかな差ですが、本格的な撮影は交換レンズや三脚など荷物が多くなるので少しでも重量を下げたい方にとっては、この差が大きく感じられるかもしれません。
散歩などで気軽にカメラを持ち歩きたい時、5Dシリーズでは大袈裟だと思う方は6Dシリーズの方が使いやすいでしょう。
長い時間、首から下げていて疲れてくるといった経験をしている人は少なくないはずです。
進化したライブビュー撮影
デュアルピクセルCMOS AF機能のおかげでライブビュー撮影時のオートフォーカス速度が各段に上がっています。タッチパネルの導入で被写体へのフォーカスも気軽に行えるようになります。
ミラーレス機に慣れた方でもすぐに操作に慣れることができます。
カメラとしての課題点
6D MarkⅡも良いカメラですが、万能ではありません。
使っていて感じた課題や不満点は以下のような点になります。
AFエリアの狭さ
オートフォーカスシステムは同メーカーの80Dと同じものを利用しているので、フルサイズ機としては少し狭く感じます。
日の丸構図以外で撮影する場合、被写体にフォーカスするのに手間取ることが多くなるかもしれません。
シングルスロット
5Dシリーズなどのハイアマチュア向けカメラでは当たり前になっているデュアルスロット。
プロの方にとってCFカードとSDカードに同時に記録できるのは撮影後のデータ管理が楽になる便利な点です。仕事で5Dシリーズを使用している方からすれば物足りなく感じるかもしれません。
RAWとJPEGを分けて記録することを考えている方はご注意ください。
6D MarkⅡをオススメするポイント
どんな場合に6D markⅡがオススメできるかといえば、以下のような例を挙げます。
・初めてカメラを買う(フルサイズ機を試したい)人
・風景写真、夜間撮影
・旅行や散歩などの移動が多い撮影
既に6Dを使用している方は買い替えすべきか迷うかもしれませんが、バリアングルモニターが必要な方以外はそのまま使い続けてあげたほうがカメラにもお財布にも優しいです。
6D MarkⅡのレビューまとめ
キヤノンの6D markⅡは6Dユーザーやフルサイズを使ってみたいユーザーなど多くの方からの期待を受けて発売されたカメラです。
発売当時は値段のわりにスペックが出し惜しみされた感じでライバル機と比較しても良い意見があまりありませんでした。しかし、ここにきて値段が落ち着いてきたこともあり、ようやくオススメする意見も増えてきたようです。
僕自身も発売から1ヵ月後くらいから購入し、現在までメイン機として使い続けているのでもっと多くの方に使ってもらい、気軽にフルサイズ機を体験してもらいたいと思っています。