熱中症対策としてスポーツドリンクを飲む人は多いですよね。
でも、スポーツドリンクにも種類があることはご存知ですか?実はスポーツドリンクは、大きく分けてアイソトニック飲料とハイポトニック飲料の2つに分類することができます。
今回はこの2つの違いについてご紹介します。
キーワードは浸透圧
2つの違いを表すキーワードはずばり、浸透圧です。
アイソトニック飲料とは、成分が人間の体液に等しい浸透圧の飲料水のことを指します。一方、ハイポトニック飲料とは、成分が人間の体液よりも低い浸透圧の飲料水のことです。
浸透圧の違いは水分が身体に吸収されるスピードに大きな影響を与えます。一般的に、浸透圧の等しいアイソトニック飲料はゆっくりと身体に吸収され、ハイポトニック飲料はすばやく吸収されます。
この吸収スピードの違いを利用することで、運動のパフォーマンスを上げることもできるのです。運動中の人間の身体は水分を失うことで通常時よりも浸透圧が低くなり、濃度の濃い飲料を飲むとかえって身体に負担がかかってしまいます。
エネルギーを作り出すミネラルや糖質が必要になる運動前や、失ったミネラルと糖質を補給する必要がある運動後にはアイソトニック飲料がオススメです。また、身体に負担をかけずにすばやく水分を補給したい運動中には、浸透圧の低いハイポトニック飲料を摂るようにしましょう。
以下に両者の特徴をまとめておきます。
アイソトニック飲料の特徴
アイソトニック飲料の特徴は以下のとおり。
・人間の体液に等しい浸透圧
・糖質量は6%前後
・ゆっくりと吸収される
・運動前、運動後に飲むのがオススメ
代表例 ポカリスエット、アクエリアス、ビタミンウォーター、グリーンダ・カ・ラなど
※アイソトニック飲料は糖質が多く含まれているので、運動中に摂りすぎた場合には低血糖状態になる危険がありますので注意してください。
ハイポトニック飲料の特徴
ハイポトニック飲料の特徴は以下のとおり。
・人間の体液よりも低い浸透圧
・糖質量は3%前後
・すばやく吸収される
・運動中に飲むのがオススメ
代表例 イオンウォーター、VAAMウォーター、スーパーH2O、経口補水液(OS-1)など
アイソトニック飲料を薄めればハイポトニック飲料に近いものを作れます。学校の部活でスポーツドリンクを薄めていたのにはきちんとした理由があったのですね。
※ミネラルと糖質を失いすぎた場合には熱中症のリスクが高まるので、汗を大量にかいた時はアイソトニック飲料を摂るようにしましょう。
まとめ
アイソトニック飲料とハイポトニック飲料の違いをご紹介しました。
2つのどちらかが良いというわけではなく、しっかりと特徴を理解したうえで状況で飲み分けることが大事なのです。どちらも種類が豊富なので、何を飲むかは自分の好みで決めるのもいいかもしれません。
これらの知識は熱中症対策したい人以外にスポーツアスリートにとっても役立つので、ぜひ覚えておきましょう。
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