この記事ではFUJIFILM X–H2とFUJIFILM X–T5の違いについてをまとめています。
2022年に富士フイルムから発売された2機種のミラーレスカメラは発売時期も近く、搭載されているセンサーや画像処理エンジンも同じであることからどちらを選ぶべきか迷っている人も多いはずです。
今回はスペックや特徴などをチェックしながらX–H2とX–T5を比較してその違いについてまとめていきます。
X-H2とX-T5のスペックと共通点
X-H2とX–T5のスペックの比較表は以下のとおりです。
X-H2 | X-T5 | |
---|---|---|
有効画素数 | 約4020万画素 | 約4020万画素 |
センサーサイズ | APS-C | APS-C |
センサー | X–Trans CMOS 5 HR | X–Trans CMOS 5 HR |
画像処理エンジン | X-Processor 5 | X-Processor 5 |
レンズ | Xマウント | Xマウント |
動画性能 | 8K対応 | 6.2K対応 |
シャッタースピード | 30秒~1/8,000秒/1/180,000秒(電子シャッター時) | 30秒~1/8,000秒/1/180,000秒(電子シャッター時) |
ISO感度 | 125~12800(拡張可) | 125~12800(拡張可) |
連続撮影速度 | 最大約20コマ/秒 (電子シャッター時) | 最大約20コマ/秒 (電子シャッター時) |
視野率 | 100% | 100% |
ファインダー | 0.5型/約576万ドット | 0.5型/約369万ドット |
モニター | 3.0型バリアングル式 約162万ドット | 3.0型3Wayチルト式 約184万ドット |
防塵防滴対応 | ○ | ○ |
手ブレ補正 | 最大7.0段 | 最大7.0段 |
フィルムシミュレーション | 19モード | 19モード |
グレイン・エフェクト | ○ | ○ |
カラークローム・エフェクト | ○ | ○ |
カラークローム ブルー | ○ | ○ |
スムーススキン・エフェクト | ○ | ○ |
記録メディア | CFexpress/ SD/SDHC/SDXC UHS-Ⅰ/UHS-Ⅱ対応 | SD/SDHC/SDXC UHS-Ⅰ/UHS-Ⅱ対応 |
バッテリー性能 | 約540枚 | 約580枚 |
サイズ (幅×高さ×奥行) | 136.3×92.9×84.6mm | 129.5×91×63.8mm |
質量 | 約579g(本体のみ) | 約476g(本体のみ) |
ボディカラー | ブラック | ブラック/シルバー |
メーカー参考価格 | 264,000円(税抜) | 234,000円(税抜) |
2機種は同じセンサーと画像処理エンジンを搭載しているため、有効画素数や画質、常用感度等の基本的なスペックについて共通点がとても多くなっています。
X-H2のスペック詳細についての記事はこちら⇒『FUJIFILM X-H2のスペックとX-H2Sとの比較に関するまとめ』
X-T5のスペック詳細についての記事はこちら⇒『FUJIFILM X-T5のスペックと前機種との比較に関するまとめ』
それぞれのポジションとしては、X–H2がプロやハイアマチュア向けのフラグシップモデルで写真や動画まで様々な用途で使える機種です。富士フイルムのフラグシップモデルについてはもう1機種「FUJIFILM X-H2S」があり、X-H2と合わせてダブルフラグシップモデルとしての位置付けがされています。
一方、X-T5はプロやハイアマチュアに初心者を含めた幅広いユーザー向けのミドルクラスモデルであり、仕事用というよりも趣味で扱う写真機として完成度の高い機種といえます。
どちらもAPS-Cセンサーで約4020万画素の高画素機でありながらも最新のAI技術による高いAF性能が搭載され、どんな被写体にも対応可能な富士フイルムユーザー以外にも大変魅力的なカメラです。
・最新のセンサーと画像処理エンジン
・有効画素数約4020万画素
・被写体検出とAF性能
・19モードのフィルムシミュレーション
2機種の主な違い
FUJIFILM X-H2とX-T5の主な違いについては以下のとおりです。
・動画撮影機能
・背面モニター
・ファインダーの見やすさ
・片面液晶とダイヤル
・対応記録メディア
・本体サイズ
動画撮影機能
X-H2とX-T5で最も大きな違いは動画撮影機能です。
X-H2では8K動画撮影に対応し、8K/30Pで約160分撮影可能であることや別売りの冷却ファン「FAN-001」を装着することで高温環境下での長時間撮影が可能となります。背面モニターにはバリアングル式が採用。
一方、X-T5は6.2K/30Pの動画撮影に対応しています。背面モニターは3方向チルト式モニターとなっていることから、どちらかといえば写真撮影をメインとして開発されたカメラだと感じられます。
電子ファインダー
電子ファインダーについてはX–H2が約576万ドット、X–T5が369万ドットとなり、見やすさではX–H2が上回っています。とはいえ、X–T5のファインダーはX–T4と同等なので、もしもX–T4から買い替えたとしても視認性が悪くなるわけではありません。
操作性とサイズ感
操作性ではX–H2にはサブ液晶、X–T5にはダイヤル搭載などの違いがあります。どちらのほうが使いやすいかは個人差が出てくると思いますので一概に評価できませんが、クラシカルなデザインのX–T5のほうが趣味性を高く感じられます。
本体サイズもひと回りほど違っていて、グリップの握りやすさや携帯性にも差があります。何を優先するかで選び方が変わってきますが、望遠レンズなど大型レンズとの相性を考えると安定したホールド感を得ることができるX–H2のほうが相性が良さそうです。
X-H2とX-T5の比較に関するまとめ
FUJIFILM X–H2とX–T5の2機種についてスペックの違いを比較してまとめてきました。
ポジション的にフラグシップモデルとハイアマチュアモデルと分かれているものの、内面的なスペックでの共通点が多いことから写真撮影で得られる結果はほぼ同じと考えても良さそうかなというのが正直な感想です。
写真撮影で得られる成果が同じだとしても、今回の2機種は操作性や外観などで上手く差別化が出来ているため、何を優先するかを明確にすればきっと自分がどちらのカメラを選ぶべきなのかが見えてくるはずです。
写真と動画どちらにも高いクオリティを求めるのならX-H2を選ぶのがオススメで、動画を撮らない人や写真撮影に重きを置きたい人にとってはX–T5が最善の選択肢だと言えます。