この記事ではEOS R8のスペックについてEOS RPと比較しながらその特徴をまとめています。
CP+2023の直前にキヤノンから発表された新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R8」のどんなユーザーが購入するべきなのか。
旧モデルであるEOS RPとの違いを比較しながら搭載されているスペックについてご紹介していきます。
詳細スペックの比較
EOS R8とEOS RPのスペックの比較表は以下のとおりです。
EOS R8 | EOS RP | |
---|---|---|
有効画素数 | 約2420万画素 | 約2620万画素 |
映像エンジン | DIGIC X | DIGIC 8 |
シャッタースピード (電子先幕) | 1/4000秒~30秒 | 1/4000秒~30秒 |
ISO感度(通常) | 100~102400 | 100~40000 |
連続撮影 | 最高約40コマ/秒(電子) 最高約6コマ/秒(電子先幕) | 最高約5コマ/秒 |
視野率 | 100% | 100% |
モニター | 3.0型バリアングル式 約162万ドット | 3.0型バリアングル式 約104万ドット |
ファインダー | 0.39型/約369万ドット | 0.39型/約236万ドット |
AFシステム | デュアルピクセルCMOS AFⅡ | デュアルピクセルCMOS AF |
スロット数 | シングルスロット SD/SDHC/SDXCカード×1 | シングルスロット SD/SDHC/SDXCカード×1 |
動画性能 | 4K UHD/60P | 4K UHD/25P |
撮影可能枚数 (バッテリー性能: 常温) (なめらかさ優先) | 液晶モニタ使用時:290枚(なめらかさ優先) | 250枚 |
Wi-Fi | 〇 | 〇 |
Bluetooth | 〇 | 〇 |
ボディ内手ブレ補正 | ー | ー |
ボディサイズ (幅×高さ×奥行) | 132.5×86.1×70.0mm | 132.5×85.0×70.0mm |
質量 | 約414g(本体のみ) | 約440g(本体のみ) |
メーカー参考価格 | 240,000円(税抜) | 120,000円(税抜) |
ナンバリングとして新たに登場したR8は、実質的にはEOS RPの後継機としての位置付けになっています。
デザインはEOS RPに類似していて大きさもほとんど同じですが、ボディのみの重量は約414gでEOS RPよりも軽量化しています。
バッテリーパックはEOS RPやEOS R10などと共通の「LP–E17」で、なめらかさ優先設定で約290枚撮影可能。
画素数に関してはEOS RPの約2620万画素に対し、EOS R8は約2420万画素と僅かに減少しています。EOS R8に搭載されるセンサーはEOS R6 MarkⅡと同じものであるため、キヤノンが公式にアナウンスしているとおりであれば「EOS 5D MarkⅣ」を凌ぐ解像性能となり、センサー性能の高さが期待できます。
画像処理エンジンは「DIGIC X」を搭載。EOS R6 MarkⅡと同じものとなるため、EOS RPの「DIGIC X」との比較ではあらゆる面で性能が上がっていると言えるでしょう。
一方、様々な点で性能が上がっている分、EOS R8の価格はEOS RPとの比較で約2倍ほど高額になっています。
EOS R8の特徴
EOS R8の特徴は挙げるとすれば以下のとおりです。
・EOS Rシステムのフルサイズ最軽量
・上位機種と同等のスペック
・ボディ内手ブレ補正は非搭載
一言で言うなら、EOS R8はダブルチーズバーガーのようなカメラです。
特別に優れた個性はないけれども、選択肢の1つとして存在していたら必要とする購入者もいるかもしれない。
チーズバーガーとビッグマックの間を埋めるダブルチーズバーガーのように、EOS R6 MarkⅡとEOS RP、APS–Cセンサーカメラなどの下位機種との間に存在するニーズに対応するため、新たなEOS Rシリーズとしてラインナップに追加された機種というのが個人的な印象です。
EOS R8を購入するべきユーザー
EOS R8を購入するべきユーザーは、最新スペックを搭載したキヤノンのフルサイズミラーレスカメラを安く手に入れたいと考えている人です。
ボディ内手ブレ補正がないこと、EVFやバッテリー性能などの低さが気にならず、とにかく携帯性に魅力を感じるならEOS R8は最適な選択となるはずです。
特にEOS R3のサブ機、EOS RPやAPS–CセンサーのRシステムカメラからのステップアップにはオススメです。
逆に、EOS R6 MarkⅡやEOS R5などのユーザーにとっては、買い替え対象としては中途半端なスペックであり、サブ機としても価格が高く感じられるのでオススメできません。
サブ機として検討するなら多少スペックが古くても価格の安いEOS RPか、EOS R7やEOS R10などのAPS–Cセンサーのカメラのほうが2台目のカメラとして使い分けしやすいでしょう。
EOS R8とEOS RPの比較に関するまとめ
位置付け的にEOS RPの後継機ですが、EOS R8はAF性能や画質面で飛躍的に進化しているので全く別物のカメラと思ったほうが納得できます。
EOS R6ユーザーとして個人的には購入の予定はありませんが、キットレンズとして登場する新製品「RF24–50mm F4.5–6.3 IS STM」や単焦点レンズなど小型で軽量なレンズと一緒に旅行や気軽なスナップ撮影などで使ってみたいと感じました。
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