NTTドコモが2日、スマートフォンの「2年縛り」の契約について具体的な見直し方法について公表しました。
内容としては、契約明けの解約期間を2カ月から3カ月へと拡大するというものでした。競合会社であるKDDI(au)もドコモよりも先に同様の措置を取ることを発表し、ソフトバンクについても同じ方向で調整しているとのことです。
以前から「2年縛り」については、総務省から消費者の自由を奪っているということで行政指導の対象になっていましたので誰もが一度は聞いたことがあると思います。
しかし、この「2年縛り」と聞いてパッと意味が理解できない方も多いのではないでしょうか。
今回は話題になっているけれど、いまいちよく分からない「2年縛り」について簡単に説明します。
2年縛りの現状
例として、ドコモの場合を挙げましょう。
ドコモは2年の使用を条件にする代わりとして、月々の基本料金を割引することでユーザーとスマートフォンの利用契約をしています。
これだけ聞くとユーザーにとっては、とてもお得で何も問題がないように思えます。
今回問題になっているのは、契約しているユーザーが他社に乗り換えたいなどといった時に解約する場合、違約金が発生しない条件があまりにも厳しすぎるという点です。
現状では24カ月(2年)が過ぎ、25~26カ月目の間に解約をすれば違約金は発生しません。
しかし、契約は自動更新です。
この期間を過ぎてしまった場合には、自動的に2年契約となってしまい、次に違約金が発生しないのはさらに2年が経過した後の2カ月間になってしまいます。つまり再契約の猶予期間である2カ月間以外の解約は、違約金が発生してしまいます。
金額にして、9,500円(ドコモの場合)。
これはユーザーにとって非常に不利であり、選択の自由が奪われていると判断されるのも納得ですね。
具体的な措置
今回公表された措置の内容は違約金の発生しない期間が2カ月から3カ月へと拡大するというものでした。
具体的には2年契約の満了月となる24カ月目に解約しても違約金はかからないというものです。
個人的には3カ月でも短いのではないかと感じますが、格安スマホなどの登場で大手企業も苦戦を強いられている現状をみれば、これ以上は猶予できないということなのでしょう。
ちなみに、3社で足並みを揃えるような方向で調整していくようなので対応内容は3社とも大きくは変わらないことが伺えます。違約金の金額については変更するつもりはないようです。
ドコモの2年縛りに関するまとめ
スマートフォンの2年縛りについて解説してきました。
今はスマートフォンの所持が一人一台当たり前の時代といわれています。しかし、日本の個人保有率は60%に留まり、未だにガラケーを使用している方も30%ほどいるようです。
出典:総務省HP
スマホの普及率の伸び悩みには、こういった制約の厳しさやコストの高さが要因になっているような気がします。2018年中には是正するように総務省から指示が出ているので、そう遅くないうちに正式な決定があると思います。
これを機に、皆さんも自分のスマホの契約内容について真剣に見直ししてみるのも良いのではないでしょうか。