ソニーからフラグシップモデルのミラーレスカメラ「α1」の発表がありました。
α1はソニーのα7Rやα7Sやα9などの特徴を全て合わせ持った究極の1台。フルサイズミラーレスカメラでフラグシップモデルを発売するのはソニーとって初めてとなります。
そこで、今回は他モデルとのスペックやサイズ感の違いに焦点を当てた比較をまとめていきます。
α1の特徴とスペック比較
α1と現在発売中のフルサイズミラーレスカメラたちとのスペック比較表は以下のとおりです。
α1 | α9Ⅱ | EOS R5 | Z7Ⅱ | |
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有効画素数 | 約5010万画素 | 約2420万画素 | 約4500万画素 | 約4575万画素 |
シャッタースピード | 1/32000秒~30秒(電子シャッター時) | 1/32000秒~30秒(電子シャッター時) | 1/8000秒~30秒(電子シャッター時) | 1/8000秒~30秒 |
ISO感度(通常) | 100~32000 | 100~51200 | 100~51200 | 64~25600 |
連続撮影 | 最高約30コマ/秒(電子) 最高約10コマ/秒(メカ | 最高約20コマ/秒(電子) 最高約10コマ/秒(メカ | 最高約20コマ/秒(電子) 最高約12コマ/秒(メカ) | 最高10コマ/秒 |
モニター | 3.0型チルト式 約144万ドット | 3.0型チルト式 約144万ドット | 3.2型バリアングル式 約210万ドット | 3.2型チルト式 約210万ドット |
ファインダー | 0.64型 約943万ドット | 0.5型 約369万ドット | 0.5型 約576万ドット | 0.5型 約369万ドット |
スロット数 | デュアルスロット | デュアルスロット | デュアルスロット | デュアルスロット |
撮影可能枚数 (バッテリー性能: 常温) (なめらかさ優先) | ファインダー使用時:430枚 液晶モニタ使用時:530枚 | ファインダー使用時:500枚 液晶モニタ使用時:690枚 | ファインダー使用時:320枚 液晶モニタ使用時:490枚 | ファインダー使用時:380枚 液晶モニタ使用時:440枚 |
動画撮影可能時間 (常温) | 約1時間30分 | 約2時間 | 約1時間20分 | 約1時間45分 |
動画性能 | 8K対応 | 4K対応 | 8K対応 | 4K対応 |
Wi-Fi | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ボディ内手ブレ補正 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ボディサイズ (幅×高さ×奥行) | 128.9×96.9×80.8mm | 128.9×96.4×77.5mm | 138.5×97.5×88.0mm | 134×100.5×69.5mm |
質量 | 約652g(本体のみ) | 約593g(本体のみ) | 約650g(本体のみ) | 約615g(本体のみ) |
メーカー参考価格 | 約900,000円 | 599,500円(税込) | 506,000円(税込) | 398,200円(税込) |
約5010万画素の高画質と連写性能が両立した「α1」は被写体や撮影環境を選ばず、どんなシーンでも使いたいオールラウンドなカメラといえます。画像処理エンジンには新開発の「BIONZ XR」が採用されて処理スピードも大幅に向上。
逆にこれだけのハイスペックが搭載されているカメラで撮れない被写体があるのだろうかと思ってしまうくらい、あらゆる機能が高いレベルで搭載されている印象です。
特に凄いと感じたのは以下の3つ。
・ブラックアウトフリーでの約30コマ/秒連写
・鳥に対応した瞳AF機能
・歪みを抑えるアンチディストーションシャッター
約30コマ/秒のブラックアウトフリー連写性能や瞳AFが鳥に対応したことで動体撮影に関してはα9Ⅱのスペックを超えています。
また、ローリングシャッター歪みを抑えるアンチディストーションシャッターもα1の性能をアピールするうえで重要な機能となっています。
外観は今までのソニーのフルサイズミラーレスカメラから変更なしのお馴染みのデザイン。ロゴマークで確認しなければ他モデルと見分けるのは難しいです。
家族に内緒でそっと買い替えても簡単にはバレません。
サイズ感の違い
α1のサイズ感はα9Ⅱとほとんど変わりません。α1の本体重量が約652g、α9Ⅱの本体重量が約592gなので2機種の携帯性に関してはほぼ同じといえます。
キヤノンのEOS R5やニコンのZ7Ⅱとの比較ではサイズが僅かに小さく、重量もほぼ同じ。
これまでの機種からサイズ感を変えることなく高いスペックを搭載してきたのは既存ユーザーにとって大きなメリットになるので、ソニーのカメラづくりへの本気度が感じとれます。
コストパフォーマンスの違い
α1の店頭予想価格は約90万円とソニーαシリーズの中でも最も高額。
コストパフォーマンスだけを考えると風景撮影ならα7Rシリーズ、動体撮影ならα9シリーズ、夜間撮影や動画撮影ならα7Sシリーズといったように目的別で必要な機材を選んだほうが間違いないでしょう。
但し、1台のみであらゆる被写体と撮影環境に対応する必要があるなら複数台所持して使い分けるよりもα1のみを購入するほうがお得になる可能性もあります。
自分がどの撮影環境で撮影するか次第なので、ソニーユーザーはコストパフォーマンスを優先する選択肢の1つとして検討する価値は十分あると思います。
α1 | α9Ⅱ | 1D X Mark Ⅲ | D6 | |
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ボディサイズ (幅×高さ×奥行) | 128.9×96.9×80.8mm | 128.9×96.4×77.5mm | 158.0×167.6×82.6mm | 160×163×92mm |
質量(本体のみ) | 約652g | 約593g | 約1250g | 約1270g |
メーカー参考価格 | 約900,000~990,000円 | 599,500円(税込) | 880,000円(税込) | 798,600円(税込) |
他メーカーから発売されている一眼レフカメラのフラグシップモデルと比較しても、約90~99万円というのはかなりお高めの価格帯です。
キヤノンやニコンからもフルサイズミラーレスカメラのフラグシップモデルが発売される噂も出てきているので、各メーカーのカメラが出揃うのも時間の問題かもしれません。
α1と他カメラとの比較まとめ
ソニーのフルサイズミラーレスカメラ史上初のフラグシップモデル「α1」についてまとめてきました。
プロ向けカメラであるため気軽に購入できる価格ではなかったことに肩を落とした人には他のカメラという選択肢も残されています。高解像度のα7Rシリーズや動画撮影向きのα7Sシリーズなど、豊富なラインナップから目的に合うカメラを選ぶことができるのはソニーユーザーのメリットです。
発売日は2021年3月19日予定。いち早く手に取ってみたい人のためにソニーストアでの「先行展示体験会(予約必須)」も開催されていますので参加してみてはどうでしょうか。
かなりのハイスペックに驚きましたが、今回のα1のスペックを見たキヤノンが噂されているフラグシップモデル「EOS R1」をどのようなカメラに仕上げてくるのかとても楽しみになってきました。
ミラーレスカメラのシェアで遅れをとっているニコンにも頑張ってほしいところです。